先日、タイヤ用シャンプーでタイヤを洗っていたときのこと。
普段はシャンプーをかけるとタイヤが茶色くなって、「こんなに汚れが落ちて気持ちぇー」で済ましていたのですが、その日はふと「これって汚れじゃなくね?」と思ったのです。
なぜかといえば、そこまでタイヤが汚れていないということ、さらに洗っても洗ってもシャンプーをかければ茶色い泡が出てきたから。
今までもそうであったんだから気付けよって話なんですけどね。
でもYouTubeでディテイリングの動画を観ても茶色くなっていたので違和感なんてなかったわけです。
だってプロも使っているから、こういうもんだって。
話はさらに進む。
車系YouTuberのタイヤ洗浄の動画を観ていたら、どうもこの茶色い成分(泡)はタイヤにとって大事なものであるから洗い流すのは良くないと言っていたのです。
でもどこのタイヤメーカーの公式サイトにもそんなこと載っていないし、タイヤを買っても言われた記憶がない。
これはどういうことなのか?
そもそも良くないものを落とそうとするタイヤシャンプーなんてあるのか?
そしてそれがあたかも汚れであるかのように誘導して販売することがあるのだろうか?
事実は何であるのか?
YouTuberが言っていることをすんなり鵜呑みにはできないので、今履いているTOYOと次回履くブリヂストンのお客様相談室に迷惑ながらも聞きました。
茶色の泡は大切な成分
問い合わせた結論は2社とも同じ。
重要な成分なので、できるだけ落とさないほうがタイヤにとっては優しいということです。
劣化防止剤
茶色い汚れは劣化防止剤の可能性があるとのこと。
呼び名はメーカーごとに違います。
タイヤにはひび割れや紫外線から守る成分(劣化防止剤)が入っています。
その成分が茶色い泡の原因の可能性がある。
強い薬剤で過剰に落とすことは、タイヤには大きな負担がかかっていることになるのです。
だから茶色い泡が出てくるからといって、全部落とすようなことは愚行でしかないのです。
これはYouTuberが言っていたことと同じ。
特にアルカリ性のタイヤシャンプーを使うとこの茶色い泡が出てくるのですが、劣化防止剤の成分が流れ出てしまいタイヤの劣化が早まってしまう可能性があるのです。
タイヤの洗車方法
基本的にはタイヤの洗浄は水洗いだけか、中性洗剤で洗えば十分とのこと。
タイヤ用シャンプーをわざわざ買わなくても、中世のカーシャンプーで洗うだけで十分ということでしょう。
さらに硬いブラシではなく、布や柔らかいスポンジで洗うのが良いようです。
ちなみに茶色と言っていますが、茶色だけとは限らず見る角度によって違うと言っていました。
もし茶色以外に見えていても間違いではありません。
僕には茶色にしか見えないんだんけど。
僕が持っているタイヤシャンプー(アルカリ性)をかけたとこ。
すぐに反応して茶色くなっています。
中性洗剤で洗っても白い泡のままです。
タイヤWAXは油性ではなく水性を使う
次はタイヤWAXです。
タイヤWAXには水性と油性の2種類があります。
水性:落ち着いた自然な黒さ。雨に弱い。油性よりも高い。
油性:黒ぐろとした光沢のある艶が出る。雨に強い。
油性の方が便利そうなのですが、WAXは水性一択だそうです。
油性のWAXを使うと先の劣化防止剤を一緒に流してしまう可能性があるとのこと。
特に石油系溶剤が入っているモノはNGです。
どうしても油性を使いたい場合は石油系溶剤不使用のWAXを選んでください。
価格が高くなるけど売ってます。
使ってもすぐに劣化はしない
アルカリ性のシャンプーを使ってもすぐにタイヤが劣化するわけではありません。
そもそも直射日光に当たっていればタイヤは劣化するわけで、過度に怖がる必要はありません。
タイヤなんて一年経てば劣化も目立ってきます。
普通に使っていても劣化するものだし、毎週アルカリ性のシャンプーで洗車をするなんてことを避けていれば問題ないでしょう。
僕が言いたいのはこれは『汚れではない可能性がある』ということです。
何を信じるかはあなた
茶色い汚れはブレーキダストからの汚れの可能性もあるので、一概には言えませんが結局茶色い汚れのように見えるモノは劣化防止剤の可能性が高いです。
さっと検索しただけですが、シュアラスターやイエローハット、タイヤフッドには同じようなことが書かれていて洗い流すのは良くないとありました。
シャンプーメーカーはその茶色い成分が何であるかをはっきりと示さず濁して汚れと言っています。
もちろん成分を分析した結果が載っていれば別ですよ。
でもそんなものはどこにも載っていない。
一般的に茶色い泡が出てくればそれは汚れだと思ってしまうのではないでしょうか?
そこに保護成分が含まれているなんて思うでしょうか?
そもそもタイヤは油性の汚れがあまりついていないという話もあります。
ということは、水洗いだけでも十分だとも言えます。
タイヤ用シャンプーは儲けるために作っているという見方もできるでしょう。
シュアラスターのHPには「うちはタイヤを傷めるからタイヤシャンプーは作っていない」と明記されていました。
僕はシュアラスター信者ではないけど、洗車メーカーがそう言ってくれると信憑性は上がります。
ちなみに先のYouTubeはソフト99のタイヤシャンプーについてやっていたのですが、公式HPを見ても特に防止剤に触れずにしれっと汚れとして説明がありました。
もうひとつ。
そのシャンプーでタイヤ20本に使えてコスパが良いと公式ブログに書いてありました。
でも、このシャンプーのせいでタイヤにダメージがあるのならそれって無駄なタイヤ交換に繋がるわけで全然コスパが良いと思わないんだけど。
僕たちがしなくてはいけないのは見極めということ。
タイヤシャンプーはアルカリ性が多いです。
僕は今後も使うと思います。
ただタイヤへの負担を考えると、たま〜に使えば十分で、それ以外は水洗いかボディ用の中性洗剤で十分なのだと感じました。
何度も言うけど、一般人からしたらシャンプーメーカーに『茶色いのは汚れだから洗い流すべきです』と言われたら汚れなんだなと思う人の方が多いはず。
それがカモリズムなんだろうけど。
タイヤメーカーもタイヤ販売店も聞かなければ教えてくれない。
アルカリ性のシャンプーが出ていることは知っているはずなのに。
ということは、タイヤシャンプーを使わせて、早く劣化させることによって新しいタイヤを買わせようとしているのかもしれません。
そうすれば、タイヤ屋さんもシャンプーメーカーも儲かるでしょうし。